禁煙推進学術ネットワークは、スワンスワン（吸わん吸わん）で禁煙を！をスローガンに、毎月22日を「禁煙の日」として、2010 年に日本記念日協会に登録しました。
これまで禁煙推進学術ネットワークでは、喫煙や受動喫煙の有害性に関する知識を啓発・普及させ、健康被害を最小限にすべくさまざまな活動を行ってきました。

喫煙は、世界保健機関（WHO）が指摘するように、予防可能な単一で最大の「病気（喫煙関連疾患）の原因」です。喫煙は、肺がんを含めた多くのがん、心筋梗塞・脳卒中などの循環器疾患、慢性閉塞性肺疾患（COPD）などの呼吸器疾患、2型糖尿病、歯周病などの歯科・口腔外科疾患、周産期合併症、周術期合併症などさまざまな病気や健康障害の原因となっています。さらに、新型コロナウイルス（SARS -CoV-2）感染では、非喫煙者と比較して重症化率や致死率がおおむね1.5 倍前後になるなど１、２）、さらなる健康障害を引き起こしています。また、喫煙者ではワクチン接種後の抗体価上昇が非喫煙者の半分程度であるといった報告もあります３）。

禁煙推進学術ネットワークは「禁煙ガイドライン」を作成した9学会とそのメンバーを中核として、現在では30を超える学会が参加するユニークな学術横断的組織となっています。禁煙推進のための社会発信、国・自治体・企業・団体などへの喫煙規制・対策の要望、さらには学術横断的組織の強みを活かし、さまざまな喫煙関連疾患の診療・研究・教育をサポートすることを目的としています。
毎月22日に設定された「禁煙の日」がわが国における禁煙推進活動、ひいては日本国民の健康増進に寄与することを祈念しつつ、引き続き活動していきたいと思います。